断言する。中古エアコンだけは絶対買うな。(実体験)

人生観・仕事観

私は基本、ケチケチ人間である。

必然性がある時はしっかり使うが、そこまで必要ない、と思うものについてはトコトンケチる。

ましてや、会社を退職し、フリーランスとしてレベル1からスタートするのだから、無駄な出費は抑えるのは当然。

そんな私が手を出したのが、中古エアコン。楽天市場で購入した。

ハッキリ言おう。エアコンの中古だけは、素人が手をだすべきではない。致命傷を負うリスクが、かなりの可能性である。

私の場合、4年落ちのエアコンを、本体30000円で購入できたが、その後の取り付け、および、冷媒ガスの充てんなどで、結局+30000円かかった。計6万である。

6万出せば、正直、新品のちょい型落ちのエアコンが買える。

さらに、下手すれば動かないのでは?と数日やきもちし、業者とのやり取りで非常に精神と時間を消耗した。私的には、むしろこちらの方が痛かった。

詳しく話す。

まず、私は新しいアパート(住居兼仕事場)を契約し、冷蔵庫、洗濯機などの必要な家具は、改めて買いそろえた。

おい、節約するんじゃなかったのか、と言われそうだが、私は基本、壊れない限り、電化製品を買いなおさないので、既にもっている品は、15年~20年落ちという状態のものばかりだった。

正直、まだ使えるのだが、電位効率などを考えると、ここで棚卸した方が良いと考え、全て処分したのである。引っ越しの荷物を少しでも減らすためでもある。

ただ、前述通り、できるだけ出費を抑えたいので、冷蔵庫も洗濯機も、電子レンジも、全て、中古のリサイクルショップで購入した。

これは、

・安い(冷蔵庫15000円、洗濯機12000円、電子レンジ2000円など)

・中古とはいえ4年落ち程度

・製品の状態は直接店舗で見れるので、ある程度安心

という理由だからだ。

そもそも、私が以前使っていた家電も、白物は全て、中古でそろえた。10年以上使って、どれも全く問題なかった。改めて、日本製品の信頼性は凄いと思う。

さて、そこで問題になったのがエアコンである。

ご存じの方が殆どだろうが、賃貸物件には、大体エアコンがすでについている。

なので、普通は必要ないのだが、私の場合、1LDKで、エアコンがあるのはリビングのみ。仕事場にしたい洋間の方には、エアコンがないのだ。

別になくても良いかと思ったが、連日続く猛暑、さらに、人を泊めた時は、寝室替わりになるのだが、その際、あまりの寝苦しさに根を上げ、エアコンを買う決意をした。

しかし、エアコンは家電の中でも高い品だし、もし仕事がうまくいかず、実家でやろうと考えたら、必要ない品になる。

さらに、エアコンは付けたままでOKかと思ったが、不動産屋に聞いた所、退去時は取り外さないとならないらしい。まぁ、そりゃそうだ。

なので、少しでも費用対効果を抑えるため、私はエアコンも中古で買うことにした。本当は、ほかの家電を揃えたリサイクルショップでエアコンも買えれば良かったのだが、なぜか、窓につける一体型を除いて、リサイクルショップに普通のエアコンは一台も置いてなかった。(後に理由は判明する)

なので、仕方なく、通販で買うことにしたのである。楽天スーパーセールをしていたこともあり、購入は楽天でした。

リサイクマというショップだった。本体価格は4年落ちのダイキン製で、税込み3万。送料無料。レビューは正直、微妙だったが、中古である以上は、ある程度のリスクは承知なので、流石に動かないことはないだろう、その場合でも保証はあるだろう、という、楽観的な気持ちで注文した。それが間違いだった。

商品はすぐ届いた。状態も綺麗。しかし、なにやら、色々書かれた注意事項が入っている。わざわざ封筒に入れて。内容を要約すると、下記の通りである。

・エアコンの取り付け工事にはトラブルが多いので注意してください

・冷媒ガスが入っていない場合、入れ替えが必要です(15000円~25000円)

・基本的には冷媒ガスを室外機に入れてます(ポンプダウン)が、全て当店が取り外したものではなく、持ち込みもあるので、定かではありません。

・よって、冷媒ガスは保証の対象外です

しかしも、ご丁寧に、上記の部分に、しっかりマーカーが引いてある。

改めて商品ページを見たが、確かに冷媒ガスは保証外とは書いてある。しかし、入れ替えについては高額の費用がかかることや、自分たちでは動作検証してないことなどは、書かれていなかった。

この辺の業界事情は、このブログが詳しくまとめているので、参考に貼っておく。

ちなみに製品自体の保証も、初期不良のみで、さらに製品受け取りから、8日以内しか対応しない。という潔さ。

私も通販の仕事してたので、よくわかるが、これは法律と業界ルールで決める、最低限の条件だ。

しかしエアコンの場合、届いてすぐ、動作の検証ができない。工事して取り付けをしてもらわないといけないのだ。

案の定、業者に連絡したが、予約が多く、取り付けは3週間後になると言われた。

この時点で、お客様の事情は考えない、アレな会社かなと思ったのだが、それでも、私は、多少ビビりつつ、楽観していた。まぁ、そんなことが起きるのはレアケースでしょ・・・と。

そして、取り付け当日。

取り付けには結構な金額がかかった。

基本取り付け工事12500円+高所作業費5000円+配管7500円=計25000円

これについては、私の見込みが甘かっただけで、業者に文句はない。

まず、私の部屋は2階にあり、仕事場にしたい洋間の方には、ベランダがなく、エアコンだけおけるような小さな台が、壁に取り付けてあるだけだった。この場合、ハシゴを使っての作業になるので、高所作業費が上乗せされる。

また、私がかったエアコンは、「配管」がついてなかった。新品のエアコンなら、基本はついているらしい。中古でもついているものが良くあるので、私はそれについては、注意不足だった。

とはいえ、配管代が追加で必要なことは、商品ページのどこにも書いてなかったので、多少はイラっとしたが、まぁ、それでも、新品を買うよりは多少安く買えた、と考えれば良いかと、考えた。

無事取り付けも終わり、試運転してみたが、冷たい空気が出ない。いやな予感。

しかし、取り付け最初は冷えないこともある、という業者の話と、風自体は出ており、多少涼しく感じるので、「まぁ最初はこんなもんか」と思い、業者には帰ってもらった。

しかし、それから何時間動かしても、エアコンから冷風が出ることはなかった。

風自体は勢いよく出ているが、ただ空気をかき回しているだけで、まったく冷えない。これではただの扇風機である。

心配になり、ネットで調べると、設置後のエアコンが冷えない原因の大半は「冷媒ガス」であることが分かった。さらにいえば、冷媒ガスを充てんさせるには、追加費用で、15000円~25000円かかることも。リサイクマの注意書き通りである。

流石に絶望的になった。

買って、取り付けまでした以上、もう動くまで業者にやってもらうしかない。

しかし、ここまで、本体の費用以外に、25000円もかかっている。ここからさらに、15000円以上?

いくら何でもひど過ぎないか?

商品ページには、本体費用以外にこれだけかかる可能性がある、とは全く書かれていなかった。基本取り付け工事費くらいは、そりゃいるだろうと想像つくが、少なくとも、素人には「配管代」や「冷媒ガス」のリスクなど、分かろうはずがない。

それを購入した商品に注意書きで入れ、取り付け工事までしないと動作検証もすることができないエアコンで、8日以内の保証しかしない、というのは、ユーザーに対して厳しすぎではないだろうか。

さらにいえば、冷媒ガスの充てんをした所で、100%動く保証はない。

その場合、動かないエアコンを買って、取り付け、ガス充てん、までして、最後はゴミとなったエアコンの処分費用まで、私が払わないといえないのか?泣きそうな気持ちだった。

藁にも縋る思いで、楽天側で何か保証がないか調べた所、明らかな欠陥品については、 楽天あんしんショッピングサービスで保証がある、とのこと。
https://event.rakuten.co.jp/anshin/anshinshopping/item/

一瞬、楽天サイコーと救われた気持ちになったが、次の一文を見て、地獄に叩き落された。

※中古品は対象外です

ですよねー。

さて、泣いていても仕方がない。業者に連絡を付け、再度点検をしてもらった。

結果、やはり冷媒ガスが足りてないとのこと。充てんには最低15000円以上、かかるとの話。ネットで調べた通りだ。

しかし、私が捨てられた子犬のような目をしていたからだろうか。

優しい業者のおじさんは、「しかし取り付けでかなり費用がかかっているからな~。もうそんなに頂くわけにはいかないよねえ」と話し、「でも高所作業になるし、うーん、5000円くらいはもらわないと。それでいい?」

と言ってくれた!私は2度も3度も頷く。田舎っていいよね!こういうとこ好き!

さて、冷媒ガスの充てん。実はここでもトラブルがあり、最初は、ガスの補充という形で対応してもらったのだが、それでも冷えず、いったん、室外機のガスを全部抜いてから、再度補充する形となった。

もともと入っていたガスは、おそらく空気も混ざった不純な状態だったのだろう、とのこと。とことこ腐ってんなマジで。正直、もうこのエアコンを愛せる自信がない。子を憎む親の気持ちって、こんなのだろうか。

さて、再度充てん完了。エアコンスイッチオン。

冷風は・・・出た!。笑顔で業者のおじさんとハイタッチ!

まるで砂漠から湧き水が出たかのごとく喜ぶ私。いやーほんとにこの数日はつらかった。

そうそう、エアコンの冷風てこんなに涼しいよね!これが冷風だよ!

とわけの分からんテンションになった。それぐらい心が追い詰められたのである。

業者のおっさんには、深い感謝を述べ、去ってもらった。

さて、まとめである。

「中古のエアコンは買うな」

この一言に尽きる。

中古のエアコンは、ハイリスク、ローリターンである。さらに、動作検証もろくにされていないものばかり。それは、エアコンが、動作確認が非常に大変な代物だからだ。だからこそ、リサイクルショップには、あまり置いてないのだ。そこにはきちんと理由があるわけである。

通販で買えば何でも揃う時代だが、やはり品によって、向き、不向きはある。

それを忘れないようにしたい。