WEB広告のインハウス支援は、担当者の離職リスクを高める、かもしれない

WEBの仕事話

本日、知り合いのIT企業の社長に、フリーランスとして独立する前の挨拶に伺った。

年齢は50を過ぎたばかりだが、とても人当りの良い方で、終始、和やかに話は進んだ。

仕事の紹介もしてもらえそうで、少し安心。

ただ、その話の中で、一点気になったことがあった。

それは、私が事業の柱にしようとしている、WEB広告のインハウス支援業務についてだ。

彼は、間違いなく需要はあるし、やりがいもある仕事だろう、と前置きした上で、田舎の中小企業における、独特の壁について、二つ話した。

一つは、田舎の中小企業では、広告のインハウス運用に向いている人材が少ないこと。

もう一つは、インハウス支援をすることで、「その担当者が独立、転職する可能性が高まる」という話だ。

まず、人材の話だが、社長いわく、WEB広告の運用を、「面白い」と考える人間は、決して多くないとのこと。私は無茶苦茶面白いのだが、やはり客観的に考えないといけない。そうではない人の方が圧倒的に多いのだ。となると、思った以上に、教えるのは大変そうである。ま、何事もやってみないと分からない。こちらはあまり気にしてない。

問題は、もう一つの方である。正直、その可能性はあるだろうと、考えていた。

ただ、本人が適正に目覚め、独立や転職するのは「いいこと」であり、それをつなぎ留められないのは、その会社に魅力がないせいであり、そこは考えても仕方がない、と割り切っていた。

しかし、実際にインハウス支援の経験のある社長が、懸念材料として挙げてくると、流石に少し考えてしまう。

もちろん、その社長もインハウス支援の案件を、多く担当したわけではないらしいが、今のところの肌感でいうと、担当者が独立する可能性は決して低くはなく、実際にあったそうだ。

うーむ。

まぁ、それはそうだろうな・・・。

なにせ、私自身が、インハウス運用→独立

のルートを辿って今に至る。

例えば、私がインハウス支援の営業をする時、自分がやって成功した事例を話すと思うが、その後、ご自身はどうされたんですか?と聞かれたら、退職して独立しました、というしかない。

これで普通の経営者なら、インハウス支援で得られるメリットと、貴重な担当者を失うリスク、両天秤にして考えるはずだ。これはかなり分が悪い気がする。

中小企業では、大手のように、過剰人材はない。それが田舎の企業となれば、なおのこと。今後の人手不足を考えると、中々、諸手を上げて、受け入れるとはいかないだろう。

まぁ、しかしものは考えようだ。

そうであれば、逆に、離職リスクを話して、本来の代理業として、運用を受ければよい。

私は、事業の成功という意味では、広告はインハウス運用した方が良い、と今でも思っているし、経営者にも、どんどん勧めていきたいが、

人材リスクを考慮するなら、インハウスはしない、というのも、経営者にとっては、当然の選択肢であり、その場合、私はより利益の大きい形で受注できるだけである。実質、私にデメリットはない。

となると、深く考えても仕方がない。話はシンプルだ。インハウス支援にしろ、代理運用にしろ、全力でやればよいだけである。

自信をもってプレゼンできる実力を、身につけねばならないな。