最終出社日を終えて、4日ほど経った。先日の送別会で聞いた話によると、早くもトラブルが続出しているらしい。 (多くは、経営者が自ら招いたトラブル)
が、今のところ、電話での質問、呼び出しはない。
空気を読んでくれているのだろう。少し心配していたが、これなら大丈夫そうだと、ホッと胸をなでおろす。
私も、一応別れの際は、「困ったらいつでも相談してくれ」といったが、当然、それは建前である。
大体、会社を去り、責任を負わない人間がなんとかした所で、問題の先送りにしかならない。(アカウントの引継ぎ忘れとかなら分かるが)
申し訳ないが、皆には頑張っていただきたい。
さて、会社を辞めて、一番感じているのは、この「開放感」である。
素晴らしい。この快感を味わうために、私は退職したんじゃないかと、思えるほどだ。
思えば10年以上、会社の都合、部下の都合に合わせ、休みもろくに取らない生活をしていた。
仕事とはそういうものだと割り切っていたが、今の時代、そういう古い価値観は捨て、幸せのためにアップデートしていかなくてはない。それが自分の人生を創るということだ。
まだ、数日しかこの身で過ごしていないが、もう二度と、サラリーマンをしたいと思わない。
正直、フリーランスでうまくいかなかったら、最悪、舞い戻ることも考えていたが、これは手放したくない。死にもの狂いで頑張るしかなさそうだ...
さて、そのパワーの礎とするため、これまでもブログでツラツラと書いてきたが、改めて、「私はなぜ、退職する気になったか」をまとめてみることにした。今の気持ちを、ストレートに書くので、いつもにまして駄文になると思うが、ご容赦いただきたい。
●私が14年勤めた会社を辞めた理由
①自社の商材(健康食品)が好きになれなかった
詳しく言及は避けるが、私は主に健康食品の通販事業を担当していた。マイナーだが、一部の患者には有名な成分であり、いわゆる「病気の治療目的」で使われるタイプである。当然、薬ではないので、そんな表現はできないのだが、そこはソレで、法的にグレーな手法が存在する。誰もが知る大手企業も、その手法を使っている。詳しくは過去の記事を読んでもらいたい。
ただ、結局のところ、こういった方法はユーザーを煽る手法である。私はそれが好きになれなかった。自信をもって勧められるほど、自社の商品を良いものとは思えなかった。値段が1/10ならまだ分かるが。
また、上記手法は法の目を潜り抜けるやり方であり、厚生省や消費者庁の胸三寸で、いくらでも状況が変わりうる。その不安定さが、どうしても、仕事に対するモチベーションを失わせた。
やはり、仕事に対して誇りがもてるか。これが大事だと思う。
②自分のスキルを活かせる場面が限定された
私はWEB、マーケティングの知識、スキルを主に、習得し、積極的に外部セミナーでも勉強させてもらっていたが、社内で実践できたことは殆どないといっていい。
一番の理由は①にある通り、その手法が法的にグレーなものばかりになるからである。ユーザーが求める価値を提供するのが、一番大事とよくいわれるが、結局のところ、健康食品に求められるのは「効果」であり、コアな商品の場合、「薬を超える効果」なのだ。薬で治らないから、健康食品に頼るのである。
そして、健康食品の場合、その効果効能を示唆するのは、薬機法違反となり、行政に処罰される。役所も人手不足で、社会的インパクトのある大手企業や、相当悪質な企業を優先しているだけであり、余裕さえあれば、摘発される会社はもっと多いはずだ。
なので、セミナーなどで学んだ手法は、実践は不可能ではないが、リスクを孕むので、提案しても、会社としては実行できない。そもそも、私自信が乗り気でない。ということばかり続いた。
ちなみにセミナーでどうするべきか質問したら、大抵の講演者が、「商材を変えるべき」といった。私も同感なのだが、残念ながら、会社、というか、社長は今の商材を売っていきたいようで、10年以上、変化はなかった。(色々、検討はしたようだが)
結局、勉強したことを生かせない環境では、仕事が長続きしない。ということだろう。
③周りにやる気のある人間がいなかった
私の部署には、ハッキリいって、自分以外、仕事にモチベーションのある人間はいなかった。
給料さえもらえるなら良い。あとは、「いかに楽に仕事を終わらせられるか」というタイプの人間ばかりだった。
それもそのはずで、全員が他部署から来た人材で、しかも、「今の部署が嫌だから、楽なとこにいきたい」という理由で、流れてきた人ばかりだからである。(もちろん、おおっぴらにはそう言わないが)
なので、仕事を進める上で、非常にストレスが強かった。
「会社 世間話 うるさい」「会社 やる気ない部下 指導」
などで、何度検索しただろう。本当に不毛な時間だった。
やる気とは、自分から生むものであり、他人が出させるものではない。そもそも、本人たちがそれを望んでない。
そのことを上申したが、経営陣には理解してもらえなかった。
なので、こんな下らないことに時間を割くくらいなら、自分のために時間をつかい、自分のために稼ぐ生活をしたくなった。それが理由である。
もっとも、世の中には、「常に他人のせいにして、自分では何も行動しない」という人間が、いかに多いか、というのは勉強になった。
その点は、心から感謝している。
まとめると、会社を辞めた理由は、
①自社の商品が好きになれなかった
②自分のスキルを活かせなかった
③仲間と仕事観が合わなかった
の3点。
細かく言えば、家庭のことも合わせ色々あるが、メインはこれだろう。
おそらく20代で辞めようが、40代で辞めようが、皆、似たような理由なのではないだろうか。
これを教訓に、フリーランスとして、この自由な生活を失わないよう、頑張りたいと思う。