WEB担当者でこのデマを信じたアホはいるか?わたしです
穴があったら入りたい、とは、この事をいうのだろう。
連休初日ごろ、1つのニュースを目にした。
元はLifeHackerというメディアのようだが、別の転載先か、SNSで見たのかもしれない。
タイトルは、「10年前のサイトはGoogle検索に表示されない」というものだった。
ソースはどこかのIT専門家のブログで、
- Googleは、インターネット全体をインデックスすることをやめ、10年以上前に更新が途絶えたサイトは、段々と表示しないようにしている
- 日々増えつつある膨大なデータに直面した問題で、Googleにとっても苦渋の選択である
- 理解できることではあるが、我々は10年以上前の情報を失っている可能性も考え、今後を生きていかなくてはならない
という論調だった。
告白する。
私はWEB担当者という、世間一般では「情強」と呼ばれる立場でありながら、
この記事を100%信じてしまった。
さらにいえば、わが社では、当番で朝礼に1分間スピーチがあるのだが、
自分の番が来たら、このネタを使うつもりでいた。
「皆もGoogleに管理されるだけではだめだぞ!自分の考えをもって生きよ!」と。
どの口が言うのか。
マジで。
マジで恥ずかしい。
もう穴に入りたいとかいうレベルではない。自殺ものである。
このデマに気づけたのは、たまたまGoogleの中の人の下記ツイートを見たおかげだ。
この救いの手で、人命が失われる最悪の事態は回避された。
この日ばかりは無神論者の私も、神に全てをささげたい気持ちになった。
神はいらないと言いそうだが。
人は、悪意のない嘘に騙される
さて。
あえて、言い訳をすると、中々この記事、内容が凝っていた。
というか、いわゆる騙す意図を感じなかった。実際、知識不足だっただけと思う。
しかし、それが曲がりなりにも、ニュースメディアから垂れ流されるとは思わず、私は油断してしまった。
散々、会社の会議では、ウェルク問題のこととか、言ってきたのにね。
ネー。
さらに、私は、2002年頃、レトロなクソゲーレビューサイトに嵌り、毎日ように笑い転げていた時期がある。
以前、久々に見てみたいと思い、検索してみたのだが、確かに同じサイト名で検索しているのに、カケラも見当たらなかった。
その時は、単純に持ち主がサイトを削除したのだろう、と納得していたのだが、
今回のニュースを見た時、もしやGoogleに消されていたのでは?
と、陰謀論と記憶が、変につながってしまった。
人は、都合の良い「事実」を自分で作り上げるものなのだ。
この悪意のない嘘と、自分の中で生まれた虚像が、
私を後押し、このデマを簡単に信じてしまった
というワケである。
はい、言い訳タイム終了。
悲しい経験で、人は成長する
ちなみに、ツイートにもあるが、Google検索には、「期間指定」のオプションがあり、10年以上前の記事だけ検索することが可能だ。
もしこの記事を見ても、
「ほんまかいや」「こんなおっさんの言う事、信じられん」
と感じた、疑心世界の住民は、自分で検索して確かめてみるのをお勧めする。
しかし、考えてみれば、今回の失敗は致命傷を負わず、
ブログのネタにするだけで済み、
自分の中で、一つの優しさを生むことができたわけである。
もう私は、オレオレ詐欺に騙される老人を見ても、
「学習しないなぁ」「ニュース見てないのかな?」
などと失礼なことは決して思わない。
義憤にかられ、
オレオレ詐欺を防ぐため、ボランティア団体に100円くらいは寄付する心構えだ。
私を真正のクズから、ちょいクズにクラスチェンジさせただけでも
今回の事件に、大義はあったのだろう。
Googleの中の人、一生ついていきます。デマ流すメディアは今すぐ滅びよ。