大事なのは、その会社を信頼できるかどうか。
こんにちは、さぼてんです。今回は、どうしたら「良い健康食品を選べるのか」というポイントについて、健康食品業界に長年携わってきた経験から、一つお話をさせていただきます。
結論から言います。
「成分うんぬんよりも、その会社を信頼できるか」
これに尽きます。
「そんなの当たりまえじゃん」と思うかもしれません。ですが、健康食品の広告を見て、それが本当かどうか、素人に見分けがつきますか?
殆どのひとが、「大手だから」「トクホだから」「特許をとってるから」などの理由を、自分なりの根拠で信じて選ぶしかない。
ですが、それらの殆どは、健康食品の販売会社から一方的に出されている情報です。もちろんどこの会社も、
「自分の所の商品が1番だ!」
って言いますよね。
だから、調べれば調べるほど、分からなくなってくるんです。どこを信じたらよいのか。
健康食品は、自分なりの指標で価値を測るのが、難しい。
普通の食品なら、「美味しいか」「満足感はどうか」「家族が気に入ったか」などの、自分なりの指標をもって、相手の言い分だけでなく、総合的に判断することができます。
しかし、健康食品は、飲みやすさや利便性もありますが、結局は「効くか、効かないか」でしか、その価値を図ることができません。 これが、健康食品の厳しいところです。
商品を買う時に、効くかどうか調べるのは無理だし、最終的に健康になったとしても、それが健康食品のお陰だったかは証明ができません。つまり正当な価値を自分で測ることができない。
ほんとに因果なものだと思います。一応、中にはしっかり効く商品もあるので、余計タチが悪い。
与えられる情報だけでなく、こちらから攻撃(質問)してみましょう。
さて、良い健康食品を見抜くポイントですが、勿論、全てを見抜くことは不可能です。
ですが、全て販売側から言われたままの情報でしか判断できないなんて、癪じゃないですか。
こちらからも攻撃して確かめましょう。それでこそ正当な商取引というものです。
注文窓口で、一通りどんな効果があるか聞いた後、こう質問してみてください。
「それはヒトの臨床試験で確かめられたんですか?」と。
おそらく、この質問に対する反応は2つに分かれます。
- ①「えっ・・・と。少々お待ちください。」(ここで詳しい人に代わったり、折り返しになったりする。)
- ②「はい。何名かの人に試していただき、良いお声をいただいております!」
この回答で、その会社を信頼できるか、測ることが出来ます。
まず、①のパターンです。
昨今は、健康食品の効果効能については、薬機法、建増法、景表法に基づいた非常に厳しい規制が入っておりますので、うかつなことは言えません。多くの会社が①のパターンだと思います。
その上で、「臨書試験の成果がある」と言って来たら、
「それはどんな論文で、どの雑誌に掲載されたんですか?」
と聞いてください。②の場合はここからでOKです。
意味は深く考えなくてよいです。詳しい人がいるんで聞いてみます、とか言って、とにかく論文名と雑誌名を控えてください。
「科学的根拠があるか」は、この質問ですべて分かる。
おそらく90%以上の会社が、この質問には答えられません。なぜなら、論文も書いておらず、書いてたとしても、第三者に正当に評価された成果ではないからです。
ですが、トクホや機能性表示食品は、全て、このハードルをクリアしています。
だからこそ、弱い表現とはいえ、ある程度、効果効能を言うことが出来るんですね。
逆にいえば、このレベルで臨床試験さえ行っていない健康食品は、科学的根拠があるとはいえない、という事です。
身内や、数人が飲んで「効いた!」からと言って、再現性があるとは普通いえません。
誤解して欲しくないのですが、私はトクホや機能性表示以外の健康食品は、意味がないと言ってるのではありません。
ですが、エビデンス(科学的根拠)がない商品であれば、少なくとも人に対しての研究成果があるような宣伝行為をするのは、たとえ法的にグレーな手法だったとしても、その会社を信頼できるか、という視点でいかがなものか、と思うだけです。
口でどういおうと、結局根っこは「売りたいだけ」では?と。
「本当のこと」を言える会社が、信頼できる会社。
中小企業はそんなコストもかかる臨床試験はできない。と言われそうですね。
なら、止めるべきだと思います。無くなったって別に世間は困りませんよ。それが本当に必要とされるものであれば、技術のある会社が、きちんと世に出していきますよ。
むしろ、いい加減な制度で、これまで流通しまくったから、こんな消費者が迷って迷って、良い健康食品を選べない状況になってしまったんです。
おっと、少しヒートアップしてしまった。すみません。
まとめますと、
- それはヒトで効果が確かめられたものですか?
- では、それは論文で雑誌に掲載された実績はありますか?
この2つを聞いてください。
ここで、「実績を言えるか」、「無いなら無い」、とハッキリ言える会社が、
信頼できる会社です。
ちなみに、ここで、特許件数や、特定の基準に合格したことをアピールする会社がいますが、健康食品の効果には、何も関係がありません。(品質、安全性の証明にはなりますが)
特許は、発明の権利で、薬剤特許だろうと何だろうと、その効果を特許庁が検査したわけではありません。あくまで、今まで登録されてない内容かチェックしただけです。
むしろ、効果の証明でもないのに、特許件数のみアピールする会社は、エビデンスがないと言っているようなものです。
健康食品を選ぶとき、少しでも信頼できる会社の製品を、もっと簡単に、誰もが選べる社会になるように祈っています。