1分間スピーチを、3分も5分もする人たち
こんにちは、さぼてんです。皆さんの会社には朝礼がありますか?
ウチの会社では、毎日の朝礼で、1分間スピーチがあります。
これは、朝礼当番が会社指定の教本を読み、その日の題材に合わせて、1分間でスピーチをするものです。
これについては、色々な意見があると思いますが、私は賛成です。
人前に立って何かをしゃべる、というのは、意識的に行わないと、なかなか経験できないことだし、
きちんとしたネタを考えないと・・・!と思うと、普段から、情報をキャッチしよう、という癖も身に付くからです。
なので、それ自体はいいのですが、私が顔をしかめるのが、このスピーチが長い人です。
1分どころか、3分、下手したら5分以上スピーチをする人がいます。
たまになら分かりますが、それが毎回となると、流石に、少し辟易してしまうのも事実です。
しかも、毎回同じ人なんですね。
長いスピ―チは例外なく、中身も薄い
朝礼でスピーチが長い人の特徴は何なのか、考えてみました。
失礼を承知で、ハッキリ申し上げると、
スピーチが長い人は、大体ことごとく内容も薄いです。
私は長いスピーチで、
「ためになった・・・!」
「いい事いうなぁ」
と思ったことは、いまだかつて一度もありません。
ただ、スピーチが長いだけなら、
- しゃべるのがそもそも得意じゃない
- 話の要点をまとめるのが苦手
という人もいますし、それは別にいいと思います。
そういう人のスピーチは、多少長くても、自分の欠点を理解して、必死にまとめようとしている空気が伝わってきます。
しかし、私のいう「無駄に長い」人たちは、大体、トーク自体は饒舌な人が多いです。
なので、しゃべる内容が思いつかないことが原因ではないんです。
スピーチで、相手に価値を与えたい、という意識がないことが原因
では、なぜ、何分も時間をオーバーするのか。
一言でいえば、聞き手の気持ちを想像できない。これに尽きると思います。
スピーチで1分は確かに短いと思います。
ですが、そもそも朝礼のスピーチを心から聞きたい社員は、そんなにいません。
なので、聞き手の気持ちとしては、「早く終わってくれ」。
これが皆の本音だと思います。
では、スピーチする側が考えることは、なにか。
「早く終わって」と思う人達に、
それでも「良いこと聞いた」という価値を、1分にどうやったら込められるか、という視点です。
そのように限られた条件下でも、目的を達成してこそ、
自分と相手のスキルアップにもつながるのです。
なので、何が重要か分かっていれば、たとえ失敗したとしても、基本は1分前後で終わるはずです。3分も5分もかかるはずがない。
なぜ、そうなるのか。
それは、ただ自分がしゃべりたい、それだけでスピーチをしているからです。
困ったことに、それでも、話している本人は、それなりに良いことを言ったと感じている節があります。
スピーチだけでなく、その人の人間性、仕事に直結する問題
これは、単なるスピーチの問題ではなく、営業や商品の売り方にも直結しています。
メーカの言いたいことと、ユーザーの知りたいことは、必ずしも一致しません。
メーカは、この商品がいかに凄いか、どれだけの価値をあなたにもたらすか、という事を必死にアピールしますが、
その商品に価値があるか決めるのは、あくまでユーザーです。
この前提に気づかない、前時代的な売り方をしているビジネスマンが、いまでも中小企業では非常に多いと感じています。
なので、スピーチ一つをとっても、今のビジネスにおけるこの重要性が分かっているか、を測ることができると思います。
あなたの会社にスピーチが無駄に長い人はいませんか。
その人の営業、仕事の仕方はどうですか?
業績を上げていたとしても、それは本当にその人の力でしょうか。
仮にそのようなユーザーのことを考えないやり方で、今は通用していたとしても、数年もしないうちに通じなくなっていきます。
一定の品質以上の商品であふれる現代。
ユーザーはいかに自分に価値をもたらしてくれるか、その会社は本当に自分のことを考えているか、という「貢献度」で商品を選ぶようになってきています。
スピーチ一つに人間性、今後のビジネス能力が表れます。
せっかくなら、自分のためにも、相手のためにもなるスピーチをして、仕事力も高めていきたいものです。