仮説の完成度を上げることに、実はあまり意味はない
こんいちは、さぼてんです。
WEBマーティングの仕事をやるようになって、最初に壁になったことがあります。
それは、「仮説」の立て方です。
最近のビジネスでは、仮説の完成度を上げることにあまり意味はありません。
そんな不確定なものに時間をとられるくらいなら、さっさと実行して、失敗だったらそのデータをもとにやり直せば良い、という考えが主流だからです。
すなわち、失敗を恐れないやり方です。
しかし、日本ではいまだに、いかに失敗しないか、失敗した時のリスクを最小限にする方法はどれか、という傾向が強いように感じます。
理系出身者は特に、陥りやすい罠
統計や仮設検証と聞くと、理系の人が得意そうに聞こえるかもしれませんが、
私は、むしろ理系の方がこの罠に陥りやすいと思っています。
私も含めて、理系出身者には特にありがちなのですが、
「いい加減な仮説であれば検証する意味がない」という思い込みがあります。
それはある意味間違っていませんが、マーケティングにおいては、その仮説の完成度を上げること自体も、あまり意味がないのです。
50%を70%にできたと思っても、実は的外れで、認識してない要素があり、可能性は上がってないかもしれません。
さらにいえば、仮説を0%→50%にするのはすぐかもしれませんが、50%→70%にするのは、検証に多大な時間を要します。
それだけの機会損失を負う価値があるのか、という話ですね。
それなら、50%のまま、確実なトライ回数を増やす方が、最終的な成果につながりやすい、というわけです。
仮説精度の重要度は、時と場合で変化する
私はこのロジックが中々理解できませんでした。
特に理系大学の出身者は、その傾向が強いように感じます。
いい加減なデータで仮説を立てるのが危険なことを、今までの経験で知っているからです。
しかし、マーケティングにおいては、それは弱点となります。
重要なのは、「仮説精度」の重要さは、時と場合で変化する
ということへの理解です。
例えば、医者が時間をかければ80%治せるのに、50%だけど今しましょう、と言われたら、誰でも反対します。
探偵が、50%の確率ですが、とりあえずあなたが犯人です、とか言い出したら、ふざけんなよ、人が死んでんねんで!というでしょう。
これらは、仮説精度の重要性が非常に高い分野。すなわち、一度の失敗が生死にかかわるものです。
しかし、ビジネスにおいては、そういう場面は限られます。
大抵、一度で全てが決することもないですし、最悪、失敗に終わったとしても、死ぬことはありません。
当たり前ですが、プロジェクトに失敗したり、首になったり、会社が潰れても、人は死にません。
人が死ぬのは、そのことで絶望し、自ら人生を辞める選択をとるからです。
今の日本では、生活保護も自己破産もあり、最悪、そのようになっても、十分に生きていくことは可能です。若く、独身なら猶更です。
まぁ、なんだか話が大げさになりましたが・・・
ようは、
- 仕事は、実は一度失敗しても何ともないようなものばかり
- なので、とりあえず仮説を立て、完成度を高めるより、とっとと実行した方が良い
- 理系出身は、とくに無駄に仮説の完成度にこだわるので注意
という事です。
特に最後は、自身がそうだったから余計思います。
営業では、「勘違い」をハッキリ伝えた方が関係が深まるかも?
なかなか、人の頭って切り替わらないものなんですよね。
なので、マーケティングの営業をする方は、その辺を本当に理解してもらおうと思ったら、
勘違いをハッキリ指摘する、くらいじゃないと効果ないんじゃないかと思います。
クライアント:「でも、その仮説は微妙じゃないですか?もっと検証した方が・・・
営業:「あー、〇〇さん、理系ですよね?よく嵌るんですよ、その思考に。いいですか、大切なのは、仮説の完成度を高めることではありません。それをいまからご説明します」
こんな風に言われた方が、良いのかもしれません。
営業でそんなこといえない?
でも、実際そうで、
私が気づけたのは、ある代理店の方から、上に近いことをハッキリ言われたからなんです。
あまりクライアントに気を遣ってばかりだと、お互いいいことありません。
それで契約を切るような会社なら、むしろ良かったと思うべき。それこそ、最終的な成功への道筋だと思います。
私も、WEBマーケティングで食べていきたいので、自身も口だけでなく、そのように生きていけるか。実践で試していきたいと思います。