言葉を信用するな。行動を信用しよう。

会社やめるまでの軌跡

自分への言い訳が得意な人たち

こんにちは、さぼてんです。私は今回、20年ほど勤めた会社を辞める決意をしました。会社ではただ一人のWEB担で、デジタル人材が不足している現在、会社がおおいに困ることは想像できますが、もうこの決心は変わることはないでしょう。そして、その決意に至った過程で、学んだ一つの教訓があります。

それは、「言葉を信用してはいけない。行動を信用しよう」という事です。

  • 私語を慎むように注意しても、まったく治らない人達
  • 勝手に自分の都合で、社内のルールを変え、しかもそれを共有しない人達
  • 会議で決まったことを、平然と無視する人達
  • 社内の問題は認識しているといい続け、何も実行しない経営者
  • 結果が出ないことをすべて競合会社のせいにする広告代理店

これらは、私が、この教訓を決めるにあたって、実際に接してきた人たちです。皆さんも身近に覚えがある人がいるんじゃないでしょうか。

これらの人たちには、大体一つの共通点があります。それは、「自分への言い訳が非常にうまい」という点です。

全ては行動しないための理由の後付け

彼ら、彼女らの本音を書くと、おおむねこんな感じでしょう。

  • 私語をやめない→ だって仕事もそんなにないしー。コミュニケーションだしー。なんか迷惑かけてる?
  • 勝手にルールを変える→ だってルール自体がおかしいしー。今の常識にあってないしー。自分の体調にも悪いしー。
  • 会議で決まったことを無視→ だって、そもそも納得してなかったしー。現場にあってないしー。こんな問題も起きるしー。
  • 改革しない経営者→ だって、皆勝手なことするしー。指示通りしないしー。情報隠すしー。ぶっちゃけもう引退後の方が大事だしー。
  • 競合のせいにする代理店→ だって、どう考えても競合が入札強めたから負けてるだけだしー。私の広告運用は問題ないしー。会社に言われた通りやっているしー。

さて、なぜかギャル風になってしまいましたが、そこはそれ。読んだ方はよくわかると思いますが、これらはすべて「自分への言い訳」です。ちなみに私の意見は、こんな感じです。

私語をやめない人達へ→ 仕事がないなら、何時間もでかい声で私語してていいの?他部署や廊下から丸聞こえだよ?集中して仕事してる人への迷惑はどうでもいいの?

勝手にルールを変える人達へ→ 今の時代にあってないなら自分だけでルールを変えていいの?自分とは違う考えの人もいる、とは考えない?まず話し合おうと思わない?

会議で決まったことを無視→ 会議が終わってからいうな!以上。

改革しない経営者 → やる気ないなら引退してくれ。以上。

競合のせいにする代理店 → セオリー通りのことしかやらないから、競合のせいにするしかなくなるんだよ。ウチの顧客のユーザー視点で考えた?そのための情報共有やMTGはあれだけ重ねたのに、なぜやらないの?

と。つらつら書いてしまいましたが、ようするに、これらはすべて「行動しないための言い訳」で、自分を正当化しているだけ。理由もほとんどは後付けという事です。

「行動」と「結果」は違う。本気かどうかは伝わる。

この手の人達に、よく結果を求めすぎと勘違いされますが、私は「結果重視」とは全く思っていません。「行動」と「結果」は違います。

これは実際にあったことですが、ある仕事上のミスをした部下がいます(私よりも一回り年上です)。お願いした仕事ができておらず、引継ぎもできていない。当日の取引先にもかかわる内容だったので、私が連絡し、別の部署の方に協力してもらって対応しました。

そして次の日、彼女は私に謝罪もなく、出社後に周りの同僚と美味しいパンがどうたらと、近くで世間話を始めました。また、別部署の迷惑をかけた先輩にも謝罪に行った様子は見られませんでした。

なので、私はキレてしまい、朝礼後、そのことを指導しました。その時、彼女から出てきたセリフがこれです。

  • ①「私(さぼてん)に謝罪しなかったのは申し訳なかった。気がきかなかった」
  • ②「別の部署の人には謝罪しようと思ったが、席にいなかった。後でいくつもりだった」
  • ③「謝る気がないといわれるのは心外」

これです。まさにこれが、「自分への言い訳が上手い」人達の特徴です。本当に迷惑をかけた、謝罪したいと思っていたら、こんなことを私が言わなくても、

①②については、朝出社したら、迷惑をかけた他部署の先輩と私に、いの一番に謝罪しているはずです。また、席にいなかったら、また伺えばいいだけです。実際、私が様子を見に行ったら席にいました。朝礼まで時間はあったのですから。

③については論外ですが、これもこの人たちの特徴です。かならず自分にも正しいところはあった、自分だけが悪いわけではない、と最後に主張します。しかも、それをほかの人、具体的には私の上司に話します。(私には話してきません笑)

他人や会社は変えられないが、自分は変えられる。

こういうと、ずいぶん立派なこと言うねえ、君はどうなの?といわれることがあります。自分でもそう思ったので、今回、退職と独立を決意し、すでに色々と実行しているところです。退職時期も決めているし、直属の上司にも話しました。全ては自分の人生を変えるためです。

私は、「言葉だけで行動しない人たち」も、環境が変わったり、世の中が変わったりしたら、少しずつ変わっていくんじゃないか、と淡い期待をもち、10年以上働いてきました。

ですが、実際に「本気で仕事に取り組んでいる」人達と接する機会が増えたことで、よくわかりました。世の中がどうなろうと、人はそう簡単に変わらない。言葉だけで、実際に行動しようとしない人たちに付き合い、時間を浪費するのは人生の無駄だと分かったのです。

そして、今は戦略面でも、いろいろ時間をかけてクオリティの高いモノ、サービスを作りあげるよりも、とにかくトライアンドエラーを繰り返して、結果をどんどんアップデートしていかなければならない時代です。口だけ行動しないような人、会社は、本当に淘汰されていくでしょう。

私は「行動しない人たち」に、一つだけ感謝しています。それは、私が、そうはならない、まず行動することでしか道は開けない、と気づかせてくれたことです。

できれば、同じような方にも、この気づきが役に立ってもらえればよいと思います。