こんにちは、さぼてんです。以前の記事で、私は、ネット広告代理店をコンペで選ぶとき、必ず「担当者」を面談するべきと話しました。
これはその通りなのですが、現実問題としては少し足りないので、補足しておきたいと思います。
私が、これまで複数の代理店と関わって出した結論は、
- 1年で結果が出ないようなら、スッパリ代理店は変えるべき
- ただ、「信じたい」ではなく、この人なら「信じられる」という担当者であれば、もう少し任せるのもあり。
です。
「出来ない担当者」には、必ず共通点がある
当たり前ですが、人の技術、正確、仕事にかける姿勢。ようするに、この人は「仕事が出来る人」かどうかは、たかだか1~2時間面談した程度で、見極められるものではありません。
ですが、コンペが終了して、契約することが決定した後、アカウントや広告設定の打ち合わせを重ねる上で、「仕事ができない担当」であれば、ほぼ間違いなく、どこか違和感、というか不安感を覚えるものです。
私は、これまで4社と代理店契約をしてきて、内、3社は「外れ」だったのですが、「できない担当者」には、全て共通点がありました。
- 広告主のことを考えず、「新機能」ばかり試そうとする
- メールの返信が遅い
それぞれ説明します。
相手の都合を考えず、「新機能」ばかり試そうとする
私はこれが一番、違和感がありました。誤解のないようにいえば、Yahoo、Googleから次々出てくる新機能を試すこと自体は、私は反対しません。
他社に先駆けて色々試すべきだし、どんな結果が出るかは試さないと分かりません。むしろどんどんやるべきです。
ですが、それは、基本のリスティングとディスプレイ広告が、ある程度安定している時に限ります。
新機能のほとんどは、すぐに多くのCVを獲得できるようなものではありません。コンペの時に立てた目標(KPI)を達成するため、まずリスティングとディスプレイの最適化に注力して欲しいというのが、発注側の本心だと思います。
しかし、「出来ない担当者」は、口では起死回生の一手のようなことを話しますが、明らかに、自分のために、この新機能を試してみたいという心が、漏れ聞こえています。
もちろん、本人はそう思っておらず、上司などからの指示もあるかもしれません。しかしどちらにしても、そのような会社に信を置いて、運用を任せることには不安しかありません。
また、この手の出来ない担当者は、新機能を試したいばかりに頭がいき、その機能を試すべき商材か、そういったユーザーがターゲットか、という事を考えて提案しません。
なので、顧客のことを一番理解している広告主側には、説得力がまるでない提案にしか聞こえないのです。
新機能を試すこと自体は、賛成です。ですが、当初の目標(KPI)達成に向けて、その施策の優先度は高いのか、また、相手のことを考えた提案をしているか。その点を踏まえているかが、出来る担当と出来ない担当の差だと思います。
出来ない担当者は、メールが遅い
出来ない担当者の特徴として、メールの返信が遅いことが挙げられます。これは、何もWEB広告の運用に限らず、色々な仕事でも言われていることですね。
メールの返事が速い人は、自分の都合と、相手の都合を、瞬時に判断して動ける人です。単純にメールがどうこう、という問題ではなく、あらゆる仕事の出来に直結していると思います。
勿論、案件が集中し、どうしてもすぐに返信ができない時はあります。ですが、優秀な人は、それでも、「すぐ詳細な返事はできない」「~までに改めて連絡する」と返信してきます。
2~3日放置されるようなら、それは、「出来ない担当者」か、優秀な担当だけど、その人にとって優先順位が低い相手と思われている、という事です。
このどちらにしても、よい成果を望むの難しいでしょう。
ただ、今までの経験上、家族の不幸などがあり、数日連絡がとれなくなった優秀な担当者もいました。それでも、信頼を置ける人なら、確実にそのあと、フォローがあるはずです。
既に信用している相手であれば、そんな人が返信できない程の事情が起きたのだと、心配するのも、人と人との付き合いとして大切なことです。数日は信じて待ちましょう。
出来る担当は、「相手が何を望んでいるか」の把握に優れている
出来ない人の特徴ではなく、私の見てきた「出来る人の特徴」もお話しします。
出来ない人は一緒に仕事するまで分かりませんが、出来る人は、結構、初見で判断がつきます。そんな経験ありませんか?
出来る人って、やっぱり「目」が違うんですよね。なんか輝いてませんか。キラキラと。
目に力がなくても出来る人は勿論いるのですが、当たり外れがあります。目に輝きがある人は、今までの経験上、大抵当たりです。
なんだか感覚的な話になってしまいましたが、この「感覚」って侮れないんですよね。
また、出来る人の特徴として、必ず現状を正確に把握しようとする所があげられます。
広告主が何を求めているのか、この商品はどんな強みがあるのか、それは今のサイトできちんと表現されているのか、メインユーザーはどんな生活スタイルをしている人達で、どんな理由から商品を選んでいるか。
これらを必ずヒアリングしてきます。そして、本来、成果を出したいなら、これらの情報は不可欠なはずです。
なので、この当たりのことを聞いてこない時点で、本気で成果を出そうと思っていない(義務でしているだけ)か、その事も分からないほど圧倒的に経験が足りないか、どちらかなのです。
また、優秀な担当者と一緒にやれるのであれば、毎月の形式的なレポートも、本来必要ないと感じます。(社内での報告用で必要なら仕方がありませんが)
私も、今は毎月のレポートのやり取りはやめました。 タスク共有ツールや、メールだけで、充分に担当者と意思疎通ができていると感じたら、レポートの作成にこだわるのは、互いにとって時間の無駄です。
広告主と優秀な担当は「チーム」になれる。そしてインハウス運用を目指しましょう!
私は、運よく(?)、4社目で、この人なら信じられる、という優秀な担当者と出会い、色々と学ぶことが出来ました。
そんな私が危惧しているのは、3社目までの私のように、
- 所詮、外部の担当じゃ無理か…。ウチは難しい商材だから分からないんだな…
- ウチの広告予算じゃ、優秀な担当なんてつくわけないんだ…
という勘違いで、諦めている広告主がいないか、という事です。
出来る担当者に出会うのは、確かに運です。ですが、諦めていたら、それこそ何も変わりません。
私が言えることは、最長でも1年で代理店は見極め、ダメならスッパリ変える。
そして、優秀な担当者に出会えたら、互いに切磋琢磨して、一緒に「チーム」として成長し、結果を出したら、その後、インハウス支援をお願いして、内部運用に切り替える。
これが地方の広告主にとって、理想の形でないかと思うのです。そして、私は幸運にも、実際、その流れに乗ることができました。
私の経験が、少しでも誰かの参考になれば幸いです。