自信過剰なオペレーターの尻ぬぐいが、責任者の仕事である

人生観・仕事観

「自分が一番お客様のことを分かっている」

と、思い込んでるオペレーターほど、面倒なものはない。

それに手を焼く時、人事的に解決をするのが難しい時、出来ることはないのか?

という話。

楽なので、またtwitterのトレンドから、ネタをもらおうと思ったら、

今日は、「さくらのレンタルサーバー」が入っていた。よくない意味で。

404 Not Found - Qiita - Qiita

ざっとしか読んでないが、ようするに、

・システムが起動しないトラブル発生(さくらの行った作業が原因)

・カスタマーサポートの対応が最悪。(安かろう悪かろうですから、へへっ。みたいな感じ)

・ユーザーへの責任転嫁、約束破りを繰り返し、それが最後まで続く

という感じのようだ。

かなり詳細に書かれているので、おそらく事実なのだろう。

一人のオペレーターの対応が、こうしてネットに流れることで、企業として大変な損失につながる。怖いことだ。

そんな社員に任せている会社が悪い!

そもそも、企業体質に問題があるからそうなるんだ!

というのは、確かにその通りではあるのだが、

いざ自分をその組織の一員、チームリーダーと置き換えて考えると、中々難儀だなぁと思わざるを得ない。一人問題児がいれば、こうなる可能性は常にある。

私自身、何度かさくらインターネットとやり取りをしたことがあるが、その時の対応は「ふつう」だった。

幸運にも、こんな重大なトラブルに出会ったことがないので、馬脚を現さなかっただけなのかもしれないが、

他のサーバー屋とも、そんなやり取りをしてないので、自信をもって、Xse〇verは素晴らしい!さくらはクソ!などと言えるほど、それぞれを知らない。

なので、私がいえるのは、長年、従事していたコールセンターの責任者という立場からのつぶやきになる。

所詮、田舎の中小企業なので、こじゃれた肩書はなかったが、

私は、いわゆる社内コールセンターのスーパーバイザー(マネジメント役)、という役割も勤めていた。

簡単にいうと、

・オペレーターでは答えられない難しい質問に、代わりに答えたり

・オペレーターに、「模範解答」を示したり

・オペレーターの言動に注意、指導したり

する役目である。

で、ここで頭を抱えるのは、回答そのものよりも、「オペレーターの伝え方」である。

伝え方が9割、という本が、昔ベストセラーになったね。まさにあれ。

2もある。

前述のさくらインターネットの件でも、オペレーターが、笑いながら答えていた、という文面から、筆者の怒りが伝わってきた。

同じ回答をオペレーターに示しても、その伝え方には、個々人で結構差が出る。

マネジメントができてない、と言われると耳が痛いが、やはり人間のやることだからね。

困るのが、とても、「馴れ馴れしい説明」をするオペレーターである。

基本丁寧語なのだが、言葉の端々に図々しさがにじみ出ており、時折、ガチでタメ口がでる。(ため息)

電話終了後、

「ちょっとあれはお客様に対し、失礼ではないかな~」

というと、

「あの方はフレンドリーな感じなので、あのくらいがいいと思います^^」

「私も同じようなタイプなので分かります^^(Youは若いから分からないかな?)」

と自信満々でおっしゃられる。

で、大抵、そういう場合、数分後に、

「さっきのオペレーターはなんなの???」

という怒りの電話がかかってくる。

「ほら、言ったでしょ」

と伝えても、「相手に問題がある」と素知らぬ顔。

当然、査定は厳しくさせてもらったが、同族中小企業において、そんなものに対して意味はなく、

困ったことに、私より上の人間のお気に入りであるので、ずっと改善されないうえ、同じトラブルが起き続ける、という悲劇であった。

お陰で、「謝罪スキル レベル50」を取得できたので、感謝はしている。

さてさて、とりとめのない話になったが、

まとめると、

・問題のあるオペレーターは、一人でも会社のアキレス腱になりうる

・小さな企業の場合、人事権があなたになければ、根本的な解決は無理

ということだ。

では、あなたに何も出来ることはないのか、というと、そんなことはない。

「謝罪」である。

ミスをした、悪いことをした。

なら、謝る。

人として、当然のことであり、本人がしないなら親(監督者)がするべきだ。

先ほどの例で言うと、怒りの収まらないお客様は、電話をかけてくるが、当然、そういう人は、ごく一部。

殆どは、「なんや今のオペレーターは!」と怒っても、

電話で直訴することも、ブログで晒すことも、SNSに上げることもせず、自然と去っていく。

だから、あなたがやるべきことは、

「今のはまずい対応だったな」と感じたら、自ら、率先して、謝罪の電話を相手に入れることだ。

例え、それほど、不快に思っていなかったとしても、そうされて、悪い気がする人はいない。

そして、そこまでする会社は意外とすくないので、

この差別化の難しい時代に、「間違っていたら、きちんと謝罪できる会社」と印象付けることが可能となる。

これからの時代、そんな人として当たり前のことが、今以上に、大切になってくるのではないか。そう感じている。

ちなみに、何点か注意点。

私は、コールセンターの責任者で、会社からそういう細かいことは一任されていたのでOKだが、

あなたが、オペレーターと同等、もしくはそれより下の立場であるなら、上の人間に相談するのが、まず順番である。

志は立派だが、あなたの謝罪は、会社の謝罪となるわけなので、ある程度の判断がつき、それなりの裁量権がなければ、ただのスタンドプレーとなる。

しっかり上に報告を上げればよいし、それが黙殺されたりするような組織なら、自分の進退も考えれば良い。

たかが電話、されど電話である。

では。