いつ情報弱者になるか。それは、誰にも分からない

人生観・仕事観

最近、PS4のゲームをやろうとして、10分ほどしたら止める。という動作を繰り返している。

元々、10年以上、ゲームをしておらず、会社でのストレスが臨界点に達した時と、たまたま、ドラクエの新作が発売した事から、半ば衝動買いした、PS4だった。

ドラクエは、LV99。プレイ時間も100時間を超えるほど、遊びつくしたが、既にそれも遠い過去。

現在は、ただnasneを媒介する機械となり果てている。

ゲームをやりたい、という気持ちはあるのに、情熱が湧かない。

やはり、年なのだろうか。

昔は、ゲームが好きだった。

大学生の頃は、友人とともに、朝から晩まで、ゲームをしていた。

桃鉄や人生ゲームは酒と相性がよく、マイナスのマスに止まるたびに一気飲みとか、アホなことをしていた。時には、「ときめも飲み」という奇行も行ったことがあった。

もはやどんなルールであったかさえ、思い出せないが、どれも、目をつむると、少し頬がゆるむような、暖かい思い出だと、感じている。

ゲームをやらなくなった理由は、単純に最初の会社がブラック企業であり(次もブラックだったが)

数年間、完全に、ゲーム断ちしたことが、大きいだろう。その後、ニコニコ動画や、Youtubeといった別の娯楽が生まれ、ゲームは実況動画で楽しめばいい、と考えるようになった。

昔はただの違法行為だったが、今では、企業の大切な販促ツールとなったのだから、時代の変化とは早いものである。

たまに、実況動画で面白いと感じたゲームも、実際やると、とても操作についていけず、全然楽しめなかった。

マニュアルを見ても、1日たてば全て忘れる。以前は、スポンジが水を吸収するように、出来た操作がもうできない。

そう理解した時、自分の胸に沸き上がったのは、一抹の寂しさと、これが、「時代についていけなくなる」という感覚なのかな、という思いだった。

私の父は、現在、70を超えている。

らくらくスマホも、ろくに使えないのに、やたら、「動画を見たい」「アプリとやらも使ってみたい」と、願う姿が、(どうせエロ目的だと思うが)

特に難易度も高くないといわれるゲームさえ出来なくなった自分と、わずかにダブって見えた。

世間では、情報弱者に対する風当たりが強い。

騙される方が悪い、なぜこんな簡単なことも分からないのか。

強者の立場からは、どうしてもそう思えるだろう。

しかし、ゲーム好きとイキがっていた人間が、わずか20年でゲーム弱者になるように、

人は、いつ、「弱い側」というフィールドに、転げ落ちるか分からないのだ。

誰かを下げて、自分を上げる。そういった行動は、やがて、自分の周りに、落とし穴を掘り続けた結果、身動きがとれなくなる行為に、他ならない。

いつ情報弱者になるか。それは、誰にも分からないのだ。

そう自分を戒めておきたい。

では。