「ファウンダー  ハンバーガー帝国のヒミツ」のサブタイトルが詐欺すぎる件

人生観・仕事観

久しぶりに、マクドナルドのハンバーガーを食べた。5年ぶりくらいかもしれない。

もう、どんな味だったか、忘れかけていたが、

食べたとたん、「ああ、こんな味だった」と、瞬時に思いだした。

味の記憶とは本当に強烈なものだ。

懐かしい母の味ならともかく、こういったジャンクフードの場合、そこに、やや暴力的な何かを感じてしまう。

全世界の子供たちに、これだけ強烈な味覚を植え付けた、巨大企業の創業者は、今頃、何を思うのだろうか。

そう、創業者(ファウンダー)。

なぜ、私が急に5年ぶりにマックを食べたくなったかというと、何かの禁断症状が出たからとかではなく、昨夜、この映画を見たからである。

「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」

今なら、Amazonプライムで見れる。Twitterで、お勧めされていたので、面白そうだなと気にはなっていたのだ。

少しバタバタしており、忘れていたが、昨日、ちょうど時間があいたので鑑賞した。

中々、面白い内容だった。

私はレビューとか苦手なので、詳しい感想は他のブログに任せる。

一言でいえば、マクドナルドの創業者「レイ・クロック」が、成功と挫折を繰り返し、栄光をつかむまで、の物語である。

これだけ聞くと、なんだフツーじゃん、という感じなのだが、

注意点がひとつある。

マクドナルドの代名詞である「30秒でハンバーガーを提供するシステム」を開発したのも、

最初のマクドナルドの一号店で営業を始めたのも、

そもそも、ブランドの元となった「マクドナルド」という名前も、

レイ・クロックによるものではない。

全て、マック・マクドナルドと、ディック・マクドナルド。

「マクドナルド兄弟」と呼ばれた、2人の天才実業家によって、なされたものだ。

ん?じゃあ、レイ・クロックはなにやったの?

なんでこの人がファウンダー(創業者)になっているの?

という問いに対する答えが、本映画の2時間に託されたテーマである。

この映画を見た後、あなたは、マクドナルドのロゴを、店舗に見に行きたくなるだろう。

そして、決してワクワクした気分ではなく、

ある種の寂寥感を感じながら、あの黄色に輝く巨大なMを、見上げるのでないか。

そう思う。

私も、先ほど、複雑な気持ちを抱えながら、ドライブスルーの列で、窓から顔を出し、あのMを見上げていた。

とても、

「よーし、パパ今夜はダブルマックをダブルでいっちゃうぞー」

なんて気分にはなれなかった。

まぁ、期間限定のグランドビッグマックを、クーポンで買ったんだけどね。

だって、限定だよ?

広告で飯を食ってる人間として、限定は避けられないよ。

とにかく、「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」は名作だ。

少し調べたところによると、レイ・クロックの自伝にも、同じ歴史は書かれていたのだが、100%彼に都合の良い内容であったので、

この映画を作るあたっては、マクドナルド側の遺族、その他の関係者など、様々な意見を広く集め、出来る限り客観的な構成になるよう、尽力されたらしい。

既にどちらの陣営も、本人は鬼籍なので、真実は分からない所もあるのだろうが、色々、考察しがいもあり、とても、面白い映画なのは間違いない。

あえて一つ、申し上げるなら、「ハンバーガー帝国のヒミツ」というのは、間違いなく詐欺、いや釣りタイトルということだ。そんなお茶目な内容ではない。

しかし見終わったら、そのタイトルの秀逸さが分かる。

あのMの本当の歴史が知りたければ、ぜひ2時間、この映画に付き合ってみてはいかがだろうか。

なんか書いてる内に、普通に映画レビューぽくなってしまった・・・。

では。