世の中には「便利な言葉」というものがある。
ちなみに、私は、「温度感」という言葉をよく使う。
「こういう温度感でいいですか?」
とか、
「当社との関係の温度感がつかめないので~」
などなど。
実に便利。
こういうファジーな言葉は、各人、一つは持ってるはずだ。
思い当たるキーワードを、メールや、チャットツールで検索してみたらよい。
沢山引っかかるだろう。
ちなみに、広告主だった時は、「ピンとこない」という言葉を多用していた。
上がってきたデザインや、提出されたキャッチコピーに対し、
赤ペンで、「ここがピンときません」「この言葉がピンときません」
と、書き入れ、バックしていた。
代理店や部下の方は、
「ピンとこないじゃわかんねーよ!」
と、ボールペンをぶん投げ、切れていたことだろう。
よく分かる。
だが、ピンとこないものは来ないのだから、仕方ない。
漫画でいえば、ボツ!という奴である。
私がぺーぺーだった頃なんて、キャッチコピーを100案とか出しても、
理由はかかれず、ペンで「×」とか書かれてるだけだった。
あとは自分で考えろ、という超投げやり。
それを考えると、今は、上司がせっせと、ビジネス本読んだり、Youtubeで勉強したりして、どうやって指導しようか、必死に勉強して、世間から文句を言われないようにソフトに指導するなど、充分やさしい世界だと思う。(老害発言)
話しがずれたが・・・
便利な言葉とは、便利ゆえに、多用しがちだ。
個人的に、年齢を重ねるごとに、それが顕著になってる気がする。
私も、以前はこんなに「温度感」という言葉を使わなかったと思う。
便利なものは、つい使ってしまう。甘えてしまう。
使い続けていると、脳が思考しなくなり、自分の気持ちを言語化する能力が衰えるように思う。
なので、決めた。
明日からは、「温度感」という言葉を禁止する。
言葉に制限をかけることで、力の衰えを防ぐ。なんのことはない。筋力トレーニングみたいなものだ。
みなさんも、いつも使っている「便利な言葉」があったら、しばらく封印してみてはどうだろうか。
逃げ場をなくすことで、新たな表現を思いつくかもしれない。
人生、日々、成長。
では、