久しぶりに誰かと会えば、必ず出る話題が「人手不足」という昨今。
外国人労働者に期待するも、そもそも日本に魅力がなくなってきていることや、移民反対!の声から、中々進んではいないようだ。
しかし、根本的に、いわゆる3Kと呼ばれる職業は、若い人がまず行かないので、抜本的な対策でもないかぎり、殆ど効果はない。
Twitter求人など、様々な手法が見直されているが、それはあくまで優秀な人をとる場合。
たんに労働力だけに期待する場合、スカウトは期待できない。
「毎日、8時間立ちっぱなしで、給料も低いけど頑張ってみないか」と言われて、行く人はいないだろう。
となると、解決策は、やはりシステムによる自動化しかない。
かというと、日本にはもう一つ、余ってる労働力がある。
そう、ニートである。
もうすごいざっくりだが、今、日本には、労働できる年齢のニートが、70万人ほどいるらしい。
あほくさ・・・。働かないからニートなんだよ。と言われるだろうが、
決して、全てのニートが働きたくない、と思っているわけでもない。
私自身、一年ほどニートをやったことがある。たとえ一年でも、ニート未経験の人よりは、理解しているつもりだ。
大学卒業後、新社会人となり、ワクワクで勤めた私は、とあることで、ウツ状態になり、
退職して、実家に引きこもることになった。
当時は、夕方まで寝て、起きて、飯を食い、ゲームをして、酒を飲んで、朝寝る。
そんな毎日を繰り返してた。
怠惰な日々に言い訳をするかのように、やたら資格試験や、公務員試験の問題集を買い、
ページだけめくり、放置する毎日だった。
ゲームをしている時だけは全て忘れることができた。
当時、ミンサガが流行っており、殆ど寝ずに7周プレイして、動画を2chにアップし、「神」とあがめられたこともある。
父の借金(連帯保証)が発覚して、ゲームどころではなくなるまでは、俺もう一生仕事できないんじゃないか。そう思ったこともあるほどだ。
また、私の知人がペンションを経営しているのだが、そこでは今、10年以上のベテランニートが働いている。
ベッドメイクや清掃が主な仕事だ。
面と向かって話せないなど、中々難しい面もあるようだが、性格はまじめで、頼りにしているらしい。
つまりだ。
ニートとは、ほんの少し歯車が狂っただけで、働くきっかけを失った人であり、
働く意思がないわけでも、不真面目でもないのである。
俺だって、出来ることなら働きたいさ。
そう思ってる人は、少なくないからだ。
「じゃあ、お前はニートを連れてこれるの?」と言われたら、それは無理である。
働いた方がいいと思ってるが、別に今、働かなくても死ぬわけじゃないし、というのが、ニートの思考だ。
いずれは親も死ぬので、問題の先送りである。別にそうなったら、死んでもいいと思ってるだろう。
しかし、私は、多分、親世代が本当に死んだら、
じゃあ俺も死ぬわ、ではなく、「もう働くしかない・・・」と大半のニートが思うのでないか、と想像している。
それくらい、追い込まれた人間は、考えが変わるものだ。
いつ死んでもいい、なんてセリフは、死のリスクが迫ってないから言えるのである。
本当に、その状況に追い込まれたら、生きたい、と思う人が多いはずだ。これは理屈うんぬんより、本能的なものなので、実際、その状況にならないと理解しにくいと思う。
では、どうするか、だが、
ようするに、親世代が死ぬ頃。80歳~90歳が多いとして、50~60歳のニートでも働ける、という世の中の流れを、今から作っておくこと。これが大事なのでないかと思う。
ついでにAIとの合わせ技も考える。
「何十年も働いてなかった人でも大丈夫!AIの簡単操作で、月給20万円保証!」
センスがないので、雑誌の裏広告にありそうな怪しい文面になったが、ようは、こういうコンセプトだ。
20万あれば、独身ニートは、好きなことして生きていける。
で、専門知識もいらない。AIの補助を人間がすればいい。
そんな仕組みをつくれば、少しずつニートという日本の資源を、労働力に変えていけるのでないか。
多分私が関わることはないと思うが、地元でそんなプロジェクトがあったら、ぜひ参加してみたいと思う。
では。