爆サイというサイトをご存じだろうか。
おそらく、今の若い人は殆どご存じないだろうし、中年でも、そういった世界と縁がなければ、おそらく知ることはないだろう。
記憶がかなり曖昧なので、いつからあるか分からないが、少なくとも13年ほど前には、すでにあったと思う。
ちなみにこちらのサイトである。
よく5ch(旧2ch)が、その無法ぶりから、便所の落書きだの、チラシの裏だの、揶揄されているが、爆サイに比べれば、どれだけマトモな掲示板かよくわかる。真の掃きだめとは、ああいう所をいうのだろう。
5chのように、ニュースやゲームなど、特定の分野に別れるというよりは、関西、山陰、四国、など、各エリアに分かれている。いわゆる、地元民が地元のことだけを書く掲示板だ。
内容は、マトモな感覚の持ち主であれば、目を覆わんばかりのひどいものばかり。
個人や特定の店舗への中傷、あとはどの子がヤレるか、などの低次元のトピックで、おおむね5割方占めている。
このSNS全盛の時代に、これだけクローズドなコミュニティが生き残っていることに驚愕するが、それにはきちんと理由があるらしい。WEBの仕事で生きる身としては興味深い。
なので、少し調べてみた。
あくまで、ネットの情報と、数人の利用者に聞いただけの意見なので、ただの推測と思って聞いてもらいたい。
●爆サイがいまだに生き残っている理由
1、低俗なワードで検索する先の受け皿として機能している
爆サイに書かれているのは、言葉を選ばずいえば、非常に程度の低い内容ばかりである。なぜかというと、いわゆるDQN、低所得者、などの利用率が圧倒的に高いからである。
なぜ、そうなるか、というと、いわゆる低俗なキーワードで、検索すると、上位に出てくるのが爆サイであり、流入したユーザーが、そのまま住民として移行するからだ。
普通の人は、「〇〇(地元の名前) ヤリマン」とかで検索しないだろう。
つまり、一般人が中々検索しないワードの受け皿として、爆サイは機能しており、そういった層が一定数いる限り、爆サイも生き残り続けるわけである。
2、先駆者から伝統的に受け継ぐスキームが出来ている
会社の人間に聞いたのだが、爆サイは高校の先輩に教えてもらったといっていた。ネットでも調べてみたが、どうもアングラサイトの一種として、素行のよくない学生に爆サイは人気らしく、先輩から後輩へ、大体受け継がれていっているらしい。もはや伝統である。
だが、私が学生の時に、爆サイが存在していたとしたら、全く興味はないと断言できたか、と聞かれると、即答できないのが悩ましいだ。
中学生、高校生の頃は、どうしても、他人の情報や、世のあら捜しが気になるものである。
ちなみに、なぜ、急に爆サイの話をブログに書いたか、というと、2年ほど前、社名でエゴサーチしたとき、たまたま、爆サイで、自分の会社を見つけたからである。
そこには、どう考えても、内部の人間にしか分からないような、会社の内情や、個人への攻撃。特に経営者一族への批判が書かれていた。
これが、全て事実無根の中傷なら、まだマシといえるのだが、困ったことに、事実を知る人間からすれば、その大半は真実であった。
なので、私は爆サイは便所の落書き以下と酷い場所だと軽蔑するが、また、それも一つの人間模様であり、真実の姿なのだと思っている。
だから、爆サイは今でも生き残っているのだろう。
私は決してお勧めしないが、SNSの虚栄と欺瞞に疲れた時、少し闇に触れてみるのもいいかもしれない。
今までいた場所が、どれだけ綺麗で、住みやすい場所だっかた、気づくだろう。