ブラック企業を見抜くたった一つの質問

人生観・仕事観

最近は働き方改革が広まり、労働環境は、かなり改善されてきている。

私の周りでも、以前は漆黒のブラック企業だった数社が、ホワイト、とまではいかなくても、それに近いグレーには生まれ変わったという話を、たまに聞く。

噂だけでは?と疑われるかもしれないが、そこで働いている本人が言っているのだから、おそらく本当だろう。洗脳が完了しただけかもしれないが。

少なくとも、以前より不当な残業時間が削減されてきているのは、間違いない。実にいいことである。

しかし、ウチの会社もそうだが、「残業時間だけ」改善されても、本質が変わらなければ、ブラックはブラックのままである。

パワハラ、セクハラなどの問題もあるが、私はそもそも、ブラックの定義として、「社会に存在する意味がない会社」は、全てブラックだと考えている。

存在する意味がない、というよりは、「ユーザに何の価値も与えてない会社」という方が正しいかもしれない。

例えば、著しく品質が低いにも関わらず、高価に見せて販売している会社。ユーザーには、何の価値も与えてないどころか、むしろ、機会を奪っている。

ここまでくると詐欺同然なので、別の事件か何かで自然消滅しそうだが、私が問題にしたいのは、

極めて価値のない製品・サービスを、自信たっぷりに売っている会社である。

困ったことに、経営者を除けば、殆どの社員にその自覚はあるのが不幸である。いや、経営者も本当は分かっているかもしれない。気づかないふりをしているだけで。

このような会社に勤めることになれば、あとは悲惨である。

自分が何のために働いているのか、これは一体だれのための仕事なのか、と自問自答する日々が続き、やがて、死んだ魚のような目になっていく。

そういう意味では、私がこれまで勤めた2社はどちらも大概だったので、やがて独立の道を選ぶのは自然なことだったのだろう。

こういったブラック企業を見抜くには、ひとつ、いい質問がある。

それは、「あなたの会社は、ユーザーにどういう価値を提供していますか?」

という質問だ。

会社の強みは?などと聞くと、自分たちだけのスペック自慢に終わってしまう。そんなものは、消費者がそれに価値を感じていなければ、自慰でしかない。

「ユーザーに与える価値」について即答できる会社であれば、その会社は、自分の都合ではなく、きちんとユーザーの幸せを考えている証明となる。

勿論、こんな質問を面接でするにはクソ度胸がないと無理だろうが、企業サイトには「問い合わせフォーム」という便利なものがある。なんなら匿名か、捨てアドをとって聞けば良い。

なお、メールの返信が2~3日かかるようならその時点で問題外である。このネット全盛のご時世、その程度の体制しかとってないというのは、ユーザー軽視に他ならない。就職しても、碌な展開にはならないだろう。

「あなたの会社は、ユーザーにどんな価値を提供しているか」

その会社の本質を知るのに、便利な質問だと思う。