ブログ開設してから220日ほど、毎日更新していたのだが、10日ほどサボってしまった。
これは別に、飽きたわけでも、辛くなったからでもなし。もっと大切なことがあったからである。
そう、2019年9月28日~10月6日まで、東京の有明で開催されたテニスの「楽天ジャパンオープン」に行ってきたのだ。プロテニスを観戦するのは、人生で初の体験だった。
目的はただ一つ。テニスの歴史上、最強の一人と言われる、セルビアのノバク・ジョコビッチ選手を、この目で見ること。
錦織圭からテニスにハマったニワカとしては、強すぎる上に、いつも行く手を阻むジョコビッチは、憎い強敵というイメージしかなかったのだが、
彼の性格や、強さの源泉。国を愛する気持ちを知っていくうちに、段々とファンになってしまった。
そして、全てのグランドスラムとマスターズを制覇し、もはや敵なしと言われた2016年。リオオリンピックで、ジョコビッチはまさかの一回戦負けをし、退場の際、涙をこぼした。
それは、決して涙など見せたくはない、と誓ったのに、それでもこぼれて出てしまった、という、「最強」の流した男泣きだった。
それに思わず、心を奪われた。ネットの反応を見ても、ジョコビッチが悔し涙を流す、というシーンは見たことがない、という人が殆どだった。
そこには、単に一回戦負けして悔しい、などという言葉では表しきれない、彼なりの理由があった。そのあたりは、プロの方が素晴らしい記事で語っておられるので、知らない方はぜひ読んでほしい。
こういった事実は、日本のテレビでは放送されないので、テニスファン以外は殆ど知らない。
なので、オリンピック一回戦負けしたジョコビッチに、「ポイントがつかないからワザと負けたんだろ」などと、ニワカ知識で彼を揶揄する輩を見ると、仕方がないと思うと同時に、自然と怒りがわいていた。
そして、ぜひ、彼には、次の東京オリンピックで、メダルをその手につかんでほしい、と願うようになった。
日本人としては、当然、錦織圭に勝って欲しいという気持ちもあるのだが、一テニスファンとしては、ジョコビッチに金メダルを手にし、嬉しさのあまり号泣するシーンを見てみたい、というのも、私の偽らざる気持ちだ。
しかし、残念ながら、オリンピックのチケットは、全て抽選に外れ、彼を雄姿を日本で見る手段は断たれた。
そこに現れた吉報。ジョコビッチが、今年初めて、東京の楽天オープンに参戦する、というニュース。
彼の絶対にメダルをとる、という意思が伝わってきた。
「これは絶対見に行かねば・・・!」と思い、人生初となるテニス観戦にはせ参じたわけである。
いやあ、退職→独立前の時間のある時で良かった。
なお、今回、楽天のチケットを取るにあたり、
・ジョコビッチの試合を必ず1回は見る
・できれば優勝の瞬間を見る
という条件で探した。
クリアするには、決勝と1回戦のチケットを揃えれば、一応、達成可能ではあったのだが、
苛烈なチケット争奪戦により、日程を選ぶ余裕もなかったのと、他にも、錦織圭やワウリンカなど、見たい選手は沢山いるので、(残念ながら、どちらも出場辞退となったが・・・)
テニス観戦自体、滅多にない機会だし、せっかくと思い、全ての日程のチケットを申し込んだ。結果、QF(準々決勝)のナイトセッションと、SF(準決勝)のチケット以外は、無事、手に入れることができた。
本来、地元民以外は、長期のスポーツ観戦となると、その間の宿泊費が痛い所ではあるが、幸い、私の場合、姉の家が1時間圏内にあるので、その条件をクリアすることができた。家族が都会に住んでると、こういう時に助かる。
結果、私は今回の観戦で、ジョコビッチが出場した全ての試合、および、優勝の瞬間を見ることが出来た。大満足である。
この感動は、実際に見た人でなければ分からないと思うので、私が駄文で長々紹介しても仕方ない。
いえることは、どんな分野でも、世界のトップ、と言われるような人間は、会える機会があるなら、ぜひ一度は会っておいた方がいい。誇張でもなく、オーラというものを感じる。
もう楽天にジョコビッチは来ないと思うが、引退するまで、上海マスターズであれば、ジョコに限らず、他のBIG4や錦織圭にも会えると思うので、ぜひ検討してほしい。
私も、次にテニス観戦するなら、上海かなーと思っている。
ただ、テニス観戦は、チケットの購入から、観戦まで、色々と、初心者には注意した方が良い点も多いことは事実。
なので、上海へ行く前に、国内の楽天オープンを一度観戦するのはお勧めだし、その際の注意点なども、今回の観戦で色々分かったので、備忘録として、残しておきたい。それが、誰かの参考にもなれば幸いである。
先行抽選は、殆ど当たらない。ダメ元で申し込むもの。
楽天のオープンのチケットは、大きく分けて、「先行抽選」と「一般販売」がある。これは、他のスポーツやライブチケットでも、よく使われている方式だ。
2019年の楽天オープンチケットは、下記スケジュールで販売された。
ちなみに、私は最初の先行抽選から全て申し込んだが、当選したのは1日券の決勝SS席(前方)のみ。それ以外は全て落選した。
一次先行(パッケージ)・・・7日通しSS席申込→ 落選
二次先行(パッケージ)・・・7席通しSS席申込→ 落選
ダイヤモンド会員先行(一日券)・・・一回戦~決勝のSS席申込→ 落選
一日券・・・一回戦~決勝のSS席申込→ 決勝のみ当選
私が運が悪いだけ、かと思ったが、SNSや5chを見る限りだと、1枚でも当たったら、まだ良い方らしい。なので、基本、先行抽選だけで、欲しい席が揃うとは考えない方が良い。
最優先は、日差し対策。狙うは、CE席(コートエンド)一択。
では、ダメ元で申し込むとして、狙うはどの席か、ということだが、実際行った感想として、私は、消去法で、CE(コートエンド)席一択と考える。
繰り返すが、CE席は、入手難度が激高の席なので、あくまでダメ元である。少しでも当選確率を上げたいなら、無論、A席、S席で申し込むべきだが、後述の理由で、私はそれを除外している。
理由としては、
プレミアム、プラチナ→ 庶民には関係ない席なので除外。
CS席(コートサイド)→ 日差しがきつい。初心者には試合展開が分かりにくい。
CE席(コートエンド)→ 屋根下で涼しい。TVと同じ視点で、展開が分かりやすい。選
SS席→ エンド側になるか、サイド側になるか、運要素が強い。サイドだと、日差しきつい。
S席、A席 → 抽選でなく、一般販売やリセールでも充分とれる。
以下、もう少し掘り下げる。
まず、重要なポイントは、「日差し」である。これは、来年以降も温暖化が続くと思われるので、重視すべき点だと思う。
楽天オープン、および、東京オリンピックのメイン会場となる有明コロシアムは、「屋根付き」のスタジアムである。
屋根は北側と南側についている。なので、日差しを防ぐために、屋根を半分くらい閉めるのだが、その恩恵に預かれるのは、あくまでエンド側の席だけであり、サイド側(上の図の赤い部分)は、全く日光が遮られず、灼熱地獄に晒されることになる。
とくに、東側は、昼以降も、西からの日差しをモロに浴びることになり、日没までその状態が続く。実際行って分かったが、冗談抜きで、試合観戦どころではないレベルだ。
SS席を取っているのに、暑くて無理なので、A席の上のスペースに移動し、観戦している、という人も、Twitterでチラホラ見られた。全席指定なのに、立ち見の人がかなりいたので、おそらくそういうことなのだろう。これではいい席をとれても、本末転倒である。
屋根を全部閉めればこの問題は解決するのだが、雨が降った最終日以外、屋根が閉まることはなかった。ほかの国際大会でも、閉めていないので、おそらく雨以外では全て閉めることはないのだろう。
となると、当日、どんな天気になるかは運次第なので、まずは「日差し」を避けられる位置に席をとることが、最優先事項となる。
となると、上の図を見て分かる通り、東側と西側の席、つまり、
CS席と、SS席サイド側は、候補から外れる。SS席はエンド側に座れる可能性もあるが、先行抽選の時点では、席を選べないので、完全に運任せとなる。
それなら、確率は下がっても、CE席を申し込んだ方が良い。そもそも、SS席でさえ、ほとんど当たらない抽選なのだから。
それに、SS席は、実際の会場だと、おそらく関係者用のスペースなのか、かなり空いている一画がある。つまり、その分、一般の人にとって、倍率が上がる、ということになるので、見た目ほど、確率の差はないのかもしれない。(あくまで想像だが)
また、今回、コロシアム以外にも、楽天カードアリーナという会場があり、そちらは全て自由席なので、いわゆる、CS席と呼ばれる位置にも試しに座ってみたが、この席は初心者には向いてない。TVがなぜ、エンド側視点なのか、この席から試合を見るとよくわかる。
確かに、選手が近いので迫力があり、球のスピンや、スピードもよく分かり、テニス経験者や玄人は楽しめるかもしれないが、試合全体の流れは分かりにくく、素人には飽きやすい。
退場する際に選手のサインがもらえる(可能性がある)というのが、メリットなのかもしれないが、私はあまり興味がないし、
実際見てきた感想として、サインが欲しいだけなら、練習コートで出待ちした方が確実である。ほかの客と押し合いへし合い、ムキになって、TVカメラの前に、わざわざ恥ずかしい己をさらけ出すこともないのではないだろうか。もちろん、人それぞれではあるが、初心者にはあまりお勧めしない席である。
SS席は前述通り、ちょうどよい距離で楽しめるし、値段もCE席より安いのだが、位置に関しては運要素が強い、という欠点がある。
斜め席であれば、バランスもいいのだが、審判席側(西側)の場合、審判席が邪魔で、試合を集中てみるのに、結構邪魔となる。
なので、結論として、ダメ元で申し込むなら、CE席一択が、私のお勧めである。
A席、S席でも充分楽しめるし、無理に抽選でとる必要はない
席はどこでもいい。どうしても見に行きたいので、A席、S席で申し込む、という人もいると思うし、慣れた人はそれでもいいと思う。
先ほども書いたが、楽天オープンでは、メイン以外にも、楽天カードアリーナ、コート1という別の会場があり、そちらは全席自由で、メインチケットさえあれば、入ることが出来る。
開場はAM9時半で、ちょうどその時間にいけば、メインコロシアムでいう「プレミアムシート」的な席に座ることが可能だ。試合開始の11時までは、スマホで小説でも読んでいればよい。
流石に、メインの対戦はこちらではやらないが、それなりに面白いカードの試合も見られる。今年、3回ツアー優勝があり、錦織圭にも勝ったアレックス・デミノーや、イズナーの後継者と呼び声も高いライリー・オペルカ、「沼」も愛称でお馴染みのジル・シモンなどの試合も、このサブコートの特等席で、今回みることが出来た。
サブコートだけなら、当日券でも見ることが出来るのだが、確実性を求めるなら、メイン、サブ、どちらも見られるように、A席やS席のチケットを購入した方が良いだろう。どうしても見ておきたい展開になるかもしれないし。
という風に、できればほしい、A席、S席のチケットだが、私は無理に抽選で狙わなくてもよいのではと思う。
私は今回、先行抽選では決勝以外のチケットをとれなかったので、肩に不安のあったジョコビッチを見ることは無理かと諦めていたのだが、QFのナイトと、SF以外は、全て公式サイトの一般販売で買うことができた。
ポイントは、販売開始直後、サーバーが吹っ飛んでつながらなくても、
・公式以外のチケットサイト(ローチケ、セブンチケットなど)を探す
・無理なら、時間を置いて公式サイトに再度アタック(10~30分後)
をすることである。
私は、最初の30分、全く公式サイトにつながらなくて諦めていたのだが、別のチケットサイトで、何枚か買うことができた。全て会員登録から行ったので、先に済ませていればもっとスムーズだった。ここは失敗した。
さらに30分後、5chのスレに「今なら買えるぞ!」と書き込みがあったので、慌ててサイト行ったら、復活しており、A席、S席であれば、殆どの日程を買うことができた。準決勝は厳しかったが、おそらく、その気であれば、QFナイトも買えたと思う。
ジョコビッチと錦織圭が参戦(結果、錦織は辞退だったが)、でこの倍率であり、ネットの反応でも、例年にない厳しさ、と行っていたので、おそらく来年以降も、探し方さえ間違えなければ、A席、S席であれば、先行抽選でなくても、買えるのでは、というのが私の見立てである。
さらに、私は利用しなかったが、その後のチケットリセールや、別枠の追加販売もあったりするので、もし、一般でも買うのを逃した人は、公式のTwitterアカウントをフォローし、こまめに情報を仕入れていた方が良いだろう。
なお、S席とA席の違いであるが、大して違わないと思ってよい。
もちろん、Sの方が良いのは間違いないが、あまりにも運要素が強く、このレベルになると、TVとそんなに迫力という意味では、差がない。
流石に表情までは分からないが、選手の動きや、球は、どちらの席でも充分見れるので、あまり違いは気にせず、「どちらかいえば、S席の方が良い」くらいに思っていればよいだろう。
少し長くなったので、チケット購入以外の注意点は次回書くことにする。
【追記】書いた。