健康食品を選ぶ際、信じてはいけない2つの指標

食と健康

ある健康食品を買うべきかどうか悩んだとき、一番迷うポイントは、「本当に効くのか?」ということだろう。

だが、健康食品業界に14年ほど携わった経験からいえることは、それは悩むだけ無駄、である。

なぜなら、医薬品と健康食品の差とは、その「再現性」にあるからだ。

たとえ、広告やセールストークを見て、どれだけ期待を高めたとしても、おそらくその健康食品の効く確率が、実際のエビデンス(科学的根拠)を超えることはないだろう。

とはいえ、健康食品がすべて意味ないのか、と言われるとそんなことはない。

ビタミン、ミネラル、五大栄養素(タンパク質など)等の、本来食事で摂るべき栄養素を、補充する役割のものであれば、十分に期待できる代物であろう。むろん値段と相談ではあるが。

問題としたいのは、いわゆる「未知の成分」的な売り方をしている健康食品である。

こういった健康食品が売り文句にしているものは、大体が決まっており、そのほとんどが、「実際な何の意味もないもの」だ。

よくあるものを2つまとめる。

1、モンドセレクション受賞

各所を敵にまわしそうなので、詳細は差し控えるが、まさに古代の典型的なハッタリ権威だと私は思っている。商品にモンド金賞と書いてあったとして、「具体的に何がすごいの?」と答えられる購入者が何人いるだろうか。それが全てだと私は思う。

2、特許件数

取得した特許の件数を、ドヤ顔で宣伝に使う企業がいるが、それに何の意味もないことは知っておいた方がよい。特許は、別に効果を保証するものではない。「他の人がまだやってない技術(新規性)」と認めてくれた権利なのである。

たとえば、A成分のインフルエンザに対する薬剤特許を取得したとしよう。

それは、A成分をインフルエンザの薬に使うという「新規性」が認められただけで、別にインフルエンザに対して、効果を発揮すると特許庁が認めたわけでないのである。

モンドセレクションと特許。この2つをアピールしている健康食品は、警戒した方がよい。そう思う。