最近のビジネスの流行を受けて、増える勘違い
こんにちは、さぼてんです。最近の仕事で、強く思うことがありました。
それは、行動が速い人と、単に何も考えず動く人の違いです。
勿論、この二つは全く違うものです。
何も考えず動くのが最良であれば、子供が最強という事になります。
最近のビジネスでは、先行する海外のように、とにかく実行し、高速でPDCAを回す方法が推奨されます。
これは、日本人が答えのでない問題に囚われすぎて、機会損失を起こしているケースが多々見られることから、最近、頓に言われるようになりました。
それは勿論正しいし、私も考え直さないといけない、と思う業務がいくつもあります。
しかし、最近、「何も考えず動くだけ」の人が、自分のやり方が正しかったのだと、勘違いしているケースが、いくつか見られたので、個人的にまとめておきたいと思います。
一番の違いは、速く動くための「動機」
「行動の速い人」は、考えても無駄なことを捨て、とにかく実践、トライアンドエラーを繰り返します。これは、最終的に、最大の成果を出すためです。なので、トラブルや障害が起きた所で、くじけたりしません。
「何も考えず動くだけの人」も、すぐに行動しますが、これは動機が異なります。この方たちは、「早く自分の仕事を片付けたいだけ」です。
自分が仕事を抱えている、特に、その日のうちに終わらないタスクというものに耐えられないのです。プライベートと仕事を、同列で捉えていることが、話しているとよくわかります。
この方たちの基準では、仕事の成果が出ることよりも、自分が気持ちよく仕事が出来ることの方が、遥かに重要なのです。
仕事観は人それぞれなんで、別にそれはいいんですが、それで自分を「行動力のある人」発言するのは、正直疲れますね・・・。
また、最終的に成果を出すのが目的ではないので、予想外のトラブルが起きると、あっさり行動するのをやめます。
速く行動した理由は、今なら障害がなく、さっさと片付けられると思ったからなので、障害が起きた時点で、その理由がなくなるんですね。
周りもそれをよく分かっているので、このタイプには重要な仕事を任せない→本人は仕事が出来る自分に、業務を回してこない!という勘違いが起きるわけです。
「答えが出る問題」も、全て「考えても答えが出ない」と片付ける
また、「行動の速い人」は、何も検討をせず動いているわけではありません。
非常に短いスパンで、優先順位、それぞれのメリット、デメリットを算出した上で、考えても答えが出ない問題は置いておき、実践しているのです。
その証拠に、いくつか質問すると、「これはこうだよ。でも、そこに捕らわれるのは時間のロスでしかない。それならこれを試した方が良いだろ?」と返してきます。
「何も考えず動く人」は、そもそも、この検討、思考することに耐えられません。
絶対的に知識が不足しており、勉強もしないので、本来「考えれば答えが出る問題」も、全て「答えがでない問題」として片付けます。
そのため、仕事の成功率が低く、反省もしないので、同じことを繰り返します。
本人は、「私気にしないから!」「前向きが取り柄だから!」と言いますが、それで著しく減少するのは、周りのモチベーションです。
なので、私は、根拠のないポジティブさが売り、という人間は信用しませんし、採用もしないと心に決めています。
仕事ができないだけなら放っておけば良いのですが、チーム全体の生産性、士気にかかわりますからね。
慎重で動かない人は、「行動できる人」に変わる可能性を秘めている
「行動できる人」と「何も考えず動くだけの人」、どちらが多いかといったら、勿論、後者です。
というか、田舎の中小企業ですと、「行動できる人」を探すのは、非常に困難です。
社内は当然として、取引先を含めても、中々見かけません。
なので、もし自分は多少でも、「行動できる人」と思っていたら、田舎の中小企業には、そうでない人が沢山いて、同志も殆どいないことは、頭にいれておいても良いかもしれません。
もし移住するのであれば、いざとなったら、フリーランスか起業する、くらいの気持ちでいた方が良いと思います。
また、たかだか20年程度の社会人人生ですが、「何も考えず動くだけの人」が、「行動できる人」に変わったケースを、私は見たことがありません。
ですが、「慎重ですぐ動かない人」が、「行動できる人」に変わったケースは、何度か見てきました。
慎重派の人は、色々なリスクを考えすぎるだけで、最終的に成果を出したい、という目的は同じだからです。
なので、もし、自分は慎重派すぎる、と感じている人いたら、一度、殻を破って、まず行動をしてみてください。
きっと、その行動から得られたものが、あなたを「行動できる人」に変えていくはずです。